平成21年度事業計画と実績報告・評価

事業計画

1.拠点病院の院内がん登録の強化を図る

  1. 国立がんセンターの主催する院内がん登録研修会に参加する。
  2. すべての院内がん登録をしている施設において、国立がんセンターの院内がん登録サポートメーリングリストに参加する。

2.登録漏れを防ぐため、登録すべき腫瘍候補の見つけ出しを強化する

3.拠点病院以外への院内がん登録の普及を図る

沖縄県で地域がん登録の対象としている医療機関55施設において、院内がん登録を普及させるため、順次初期指導を開始する。

4.沖縄県の地域および院内がん登録対象医療機関の見直しを行う

5.院内がん登録と地域がん登録との統合とその活用を行う

  1. 沖縄県に国立がんセンターが推奨する「地域がん標準データベース」を導入する。
  2. 拠点病院以外で、「HosCanR」を使用し院内がん登録を行っている9施設において、「HosCanR」の「地域がん登録用として印刷用届出票を出力」を利用し、地域がん登録への届け出行うよう働きかける。また、「HosCanR」以外を使用している施設でも、同様に届け出が出来るようにカスタマイズを行うよう働きかける。

6.院内がん登録及び地域がん登録の定期開示を行う

  1. 院内がん登録の集計結果を各拠点病院のホームページ等に公開する。
  2. 沖縄県と4拠点病院の集計結果を「沖縄県がん診療連携協議会・がん登録部会」のホームページに公開する。
  3. 沖縄県と4拠点病院の集計結果をまとめ、「沖縄県院内及び地域がん登録報告書」を作成し、医療機関や市町村に配布する。

7.院内がん登録研修会を企画開催する(研修部会との共同作業)

  1. がん種毎に《シリーズ化》年に4回を目標に「院内がん登録研修会」を企画開催する。
  2. これから院内がん登録を開始する医療機関向けに初期導入研修会を企画開催する。

8.4拠点病院でがん登録統計の統一様式を作成する。

県内の拠点病院間の比較を容易にするため、各病院で院内がん登録統計を作成する際に、それぞれ病院毎に異なる様式ではなく、統一した様式の帳票を作成する。

9.がん登録部会の活動を学会等で報告する。

10.施設の登録患者の生存率を計測する。

平成21年度がん登録部会(実施日程予定)

第1回 がん登録部会
日時 平成21年4月21日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第2回 がん登録部会
日時 平成21年5月19日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第3回 がん登録部会
日時 平成21年6月16日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第4回 がん登録部会
日時 平成21年7月28日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第5回 がん登録部会
日時 平成21年9月15日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第6回 がん登録部会
日時 平成21年10月20日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第7回 がん登録部会
日時 平成21年12月15日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第8回 がん登録部会
日時 平成22年1月12日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第9回 がん登録部会
日時 平成22年2月16日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

第10回 がん登録部会
日時 平成22年3月16日(火)16:00~
場所 琉球大学医学部附属病院がんセンター

議事要旨

事業計画の実績報告と自己評価について

1.院内がん登録と地域がん登録とのすり合わせとその活用を行う

(1)沖縄県に国立がんセンターが推奨する「地域がん登録標準データベース」を導入する。

実績 平成21年3月19日に、沖縄県がん診療連携協議会議長より沖縄県知事宛てに、
国立がんセンターが推奨する地域がん登録標準データベースの導入に関する要望書を提出した。
その後、平成21年7月に導入にかかる補正予算が認められ、平成21年9月に沖縄県に国立がんセンターが推奨する
「地域がん登録標準データベース」が導入され、12月に稼働した。
沖縄県において院内がん登録様式と地域がん登録様式の統一様式が完成した。
評価 10点

(2)拠点病院以外で、「HosCanR」を使用し院内がん登録を行っている10施設において「HosCanR」の「地域がん登録用として印刷用届出票を出力」を利用し、地域がん登録の届け出を行うよう働きかける。また、「HosCanR」以外を使用している施設でも、同様の届け出が出来るようにカスタマイズを行うよう働きかける。

実績 「HosCanR」を使用し院内がん登録を行っている施設において、地域がん登録の届け出を行った。
評価 5点
次年度 引き続き継続する

2.拠点病院以外への院内がん登録の普及を図る。

沖縄県で地域がん登録の対象としている医療機関55施設において、院内がん登録を普及させるため、県立病院から順次初期指導を開始する。

実績 平成20年度に医療法人信和会沖縄第一病院で院内がん登録を開始し、平成21年度に医療法人寿仁会沖縄セントラル病院、
今年度初期指導を行うことを目標としていた県立病院である沖縄県立南部医療センター、沖縄県立北部病院、
沖縄県立宮古病院、沖縄県立八重山病院で院内がん登録を開始するための初期指導を行った。
県立南部医療センターは平成22年4月1日から院内がん登録開始し、県立宮古病院は平成22年6月1日とすることが決定した。
県立北部病院と、県立八重山病院は今後運用を検討していくこととなった。
<院内がん登録を行っている医療機関>
1)琉球大学医学部附属病院 2)北部地区医師会病院 3)沖縄県立中部病院 4)那覇市立病院 5)浦添総合病院
6)ハートライフ病院 7)豊見城中央病院 8)中部徳洲会病院 9)南部徳洲会病院 10)中頭病院
11)那覇西クリニック 12)沖縄第一病院 13)沖縄セントラル病院 14)沖縄県立南部医療センター
評価 8点
次年度 引き続き継続する

3.沖縄県の地域がん登録および拠点病院の院内がん登録の強化を図る

実績 国立がんセンターの主催する地域および院内がん登録研修会に参加する(資料1)
初級者研修終了者5名 中級者研修終了者0名 指導者研修終了者2名(H21年度)
  • 北部地区医師会病院(初級終了者2名)
  • 沖縄県立中部病院(初級終了者1名)(指導者終了者1名)(初級者研修講師1名)
  • 那覇市立病院(指導者終了者1名)(初級者研修講師1名)(指導者継続研修)
  • 琉球大学医学部附属病院(初級終了者2名)
  • 沖縄県衛生環境研究所(地域がん登録研修1名)
評価 7点
次年度 引き続き継続する

4.がん登録部会の活動を学会等で報告する。

(1)がん種毎に《シリーズ化》年に4回を目標に「院内がん登録研修会」を企画開催する。

実績 今年度は4回の研修会を行った。平成21年度第1回がん登録研修会(8月15日)、
第2回がん登録研修会(11月14日)では初級者向けのコーディングをメインに開催した。
第3回がん登録研修会(1月16日)では、大阪府立成人病センターの井岡亜希子先生をお招きし、
がん登録データの使い方についてご講演頂いた。
第4回がん登録研修会(3月20日)では、講師に国立がんセンターがん登録室長の西本 寛先生を招き
「標準登録様式」についてご講演頂いた。いずれの研修会も60~100名が参加し、大変好評を得た。
評価 10点
次年度 引き続き継続する。

(2)これから院内がん登録を開始する医療機関向けに初期導入研修会を企画開催する。

実績 早急に沖縄県内における院内がん登録の普及を図るため、特に国立、県立、公的病院での導入を行った。
今年度に初期指導を行う施設の数値目標を5施設とし、院内がん登録導入のための研修会のチラシを作成し配布した。
平成21年度に医療法人寿仁会沖縄セントラル病院、沖縄県立南部医療センター、沖縄県立北部病院、
県立宮古病院、県立八重山病院へ院内がん登録を開始するための初期指導を行った。
評価 10点
次年度 引き続き継続する

5.沖縄県の地域および院内がん登録対象医療機関の見直しを行う。

実績 沖縄県保健医療計画をもとに、地域および院内がん登録対象医療機関の見直しを行った。
がん登録の対象医療機関は271施設で、特に専門的ながん診療を実施している23施設をリストアップした。
評価 10点

6.登録漏れを防ぐため、登録すべき腫瘍候補の見つけ出しを強化する。

実績 協議未実施
評価 1点
次年度 引き続き継続する。

7.4拠点病院でがん登録統計の統一様式を作成する。

県内の拠点病院間の比較を容易にするため、各病院で院内がん登録統計を作成する際に、それぞれ病院毎に異なる様式ではなく、統一した様式の帳票を作成する。

実績 全国と比較しやすい点などから、昨年11月に報告された拠点病院院内がん登録の全国調査の様式に統一する。
沖縄県独自に追加したい集計項目は、全国フォーマットを元に現在検討中。
評価 3点
次年度 引き続き継続する

8.予後情報を沖縄県地域がん登録情報より抽出できるよう働きかける。

(1)院内がん登録の集計結果を各拠点病院のホームページ等に公開する。
(2)沖縄県と4拠点病院の集計結果を「沖縄県がん診療連携協議会・がん登録部会」ホームページに公開する。
(3)沖縄県の「沖縄県地域がん登録事業報告書」に加えて、拠点病院の集計結果をまとめ、「沖縄県院内がん登録報告書」を作成し、それぞれを医療機関や市町村に配布する。

実績 昨年11月に報告された拠点病院院内がん登録の全国調査の様式に統一する。
さらに、2月に提供される拠点病院の施設ごとの集計結果を、各施設のホームページにて公開することとなった。
評価 3点
次年度 引き続き継続する

9.がん登録部会の活動を学会等で報告する。

実績 下記の学会で発表。
1)第35回日本診療情報管理学会学術大会
日程:平成21年9月17日~18日
場所:アクトシティ浜松
発表者:仲本奈々(琉大)
2)第41回沖縄県公衆衛生学会・大会
日程:平成21年11月13日(金)
場所:沖縄市町村自治会館 
発表者:仲本奈々「琉球大学医学部附属病院における院内がん登録データの分析」
南文乃 「琉球大学医学部附属病院における院内がん登録」
評価 3点
次年度 引き続き継続する

10.施設の登録患者の生存率を計測する。

実績 協議未実施
評価 1点
次年度 引き続き継続する。

平成21年度沖縄県及び各拠点病院のがん登録研修会参加状況

平成21年度沖縄県及び各拠点病院のがん登録研修会参加状況PDFデータ