がん対策地域別データ集(がん対策に有用な指標等をまとめて公開しています。)

がん対策地域別データ集(沖縄県がん診療連携協議会版)

 
■背景
がん対策では、ロジックモデル(施策の体系図)と指標を活用し、がん対策の進捗管理や効果の評価を行うことが求められおり、昨今では、それができるようになってきています。
 
■趣旨
沖縄県がん診療連携協議会は、ロジックモデルと指標の活用が進むように、各種データを収集整理し、公開することとしました。
ご自分の居住する地域の値と全国の値などを対比して、がん対策の課題発見、進捗管理、評価などにお使いください。
これらのデータが、地域のがん対策の評価に役立つことを願っています。また、患者会の活動、医療者の自己評価、行政の政策立案、メディアの報道等にも役立ててください。
 
■使い方(例)
 多様な活用法が想定できます。単独の指標を見るのみならず、ロジックモデルのつながりの中で、複数の指標を関連づけて見ることができるのが、当データ集の特色です。例として下記のような使い方ができます。
 
○ステップ1 着目点を決める。
下記の2種のロジックモデルを見て、自分の確認したい部分を選びます。この際、分野アウトカム、中間アウトカム、個別施策のつながりを見て、関連する部分をまとめて選択しておくことが大切です。
○ステップ2 
下記のデータ集から、ステップ1で選んだ部分に対応する指標を見つけ、全国値と地域のデータの値を並べて読み取ります。全国値、都道府県値、医療圏値、市区町村値、個別病院値を比べることで、居住している都道府県や二次医療圏の問題点や特色を把握することが容易になるかも知れません。
 
【ロジックモデル】
●部位別ロジックモデル・シート
下記の①~④の部位別データ集は、こちらのロジックモデル・シートに対応した構成となっています。
「がん部位別ロジックモデル・シート(NPOがん政策サミット版)」
*リンク http://cpsum.org/pdf/ccm_1.0.2_logicmodelsheet.pdf
 
●分野別ロジックモデル
沖縄県がん診療連携協議会では、予防、早期発見、医療提供体制などの分野別にロジックモデルを作成しています(下記リンク、「分野別ロジックモデル(沖縄県がん診療連携協議会案)」)。これらのロジックモデルにある指標のデータの多数が、下記①~⑧のデータ集から採取できます。
「分野別ロジックモデル(沖縄県がん診療連携協議会案)」

 
【データ集】(ダウンロード)
●部位別
①がん対策地域別データ集(肺がん)
②がん対策地域別データ集(大腸がん)
③がん対策地域別データ集(胃がん)
④がん対策地域別データ集(乳がん)
●全がん
⑤がん対策地域別データ集(全がん)
●医療一般
⑥がん対策地域別データ集(医療一般)
●個別情報源
⑦がん対策地域別データ集(患者体験調査)
⑧がん対策地域別データ集(がん診療行為)
●評価指標
⑨がん対策地域別データ集(2次医療圏別評価指標)
 
【データ集の説明】
①~④の部位別表には、上記の部位別ロジックの分野アウトカム、中間アウトカム、初期アウトカムの順に対応し、データを収納しています。
⑤の全がん表には、全がん合計やがん全般に関わるデータがあります。
⑥の医療一般表は、がんに限らず、がん対策(医療)を取り巻く地域医療提供体制などを理解するために有益と思われるデータを集めました。
⑦の患者体験調査表は、「患者体験調査報告書 平成30年度調査 参考資料(都道府県別調査結果)」から、県別値を採録しました。
⑧のがん診療行為表は、がん診療の実施状況を示すナショナルデータベース・標準化レセプト出現比(NDB-SCR)データの中から、がん対策の検討に有益と思われる項目を集めました。
 
【ご利用の際の留意点】
・データの限界とデータからの推論の限界を理解した上でご利用ください
・それぞれの指標項目とデータには妥当性(測ろうとしていることに近いか)と精度(データ自体の正確性など)などの限界があります
・指標項目ごとに妥当性、精度などの度合いに違いがあります
・過去のデータです。データによってはかなり以前のデータを使用しています
・項目間の因果関係については、相関があっても必ずしも因果関係があるとは限りません
・データはある程度の期間の経年変化を継続観察しなければ解釈が難しい点があります
・個別項目データには多様な背景がある可能性があり、単独データ項目だけでは優劣の判断が難しい場合が多いです(例:個別病院のがん部位別ステージ別5年生存率は、患者のがん以外の病状などを織り込んでいません)
・対象の抽出数が少ないことなどから、地域間比較が必ずしも適切ではない項目が含まれています(例:患者体験調査の都道府県別数値は、全国値と個別都道府県値の比較、個別都道府県値の経年変化に一定の意味はあっても、都道府県間の比較は適切と考えにくい)